黒板厨ゆうなマギカ新構成版:結 解


002


「2015年ということは……」
 篝は自らの記憶を思い返していく。
 現人神計画。
 清白優菜を媒体にして、新たな黒板の世界を構築する計画。
 その計画が起きるのが??2015年の夏。
「今よ、今……!」
 篝は急いで、思い出す。
 この世界で、この時間軸で、このシーンで??自らが何をするべきなのか、を。
 やがて。
「……あ、」
 一つの結論を導き出した。

◇◇◇

 もはや名前を言うまでもない、屈沢市の中学校。
 その学校にて、篝のやるべきことは??清白優菜との邂逅だ。
 だから、くたびれたジャージ姿の先生に慣れた挨拶をかわし、そして教室へと足を踏み入れる。
「私の名前は、御行篝」
 それだけを述べて、クラスを一瞥する。
 窓側の後方の席に、彼女は座っていた。
 清白優菜。
 全ての始まりであり、全ての元凶であり??彼女を助けることこそが、篝の使命だ。
 だからこそ、篝は助けなくてはいけない。
 清白優菜を絶対に黒板厨にさせてなど、いけないのだから……。
「あれ? 何しているの?」
 ……ハズだった、のだが。
 そこに居た存在を観て、意味が分からなかった。
 何故なら、そこに居たのは??比嘉倉夏未だった。
 彼女は、この世界には??この時間では出逢うはずのない、存在だったのに。
「……あれ? 二人とも知り合いか?」
 先生の声を聞いて、篝は我に返る。
 しかし、脳内では未だ思考を張り巡らせていた。
 目の前に居る比嘉倉夏未は??黒板厨なのか?
 黒板厨でなければ、篝のことをしらないはずだ。では、何処まで知っている?
 比嘉倉夏未は、何をしようとしている?
 しかしながら、今ここで周囲に疑われてはならない??そう思った篝は、
「え、ええ。昔ね。久しぶりね、比嘉倉さん」
 そう、平穏を装った。
 夏未はそれを聞いて、笑みを浮かべると、
「ええ。久しぶりね、ほんとうに。どれぐらい昔のことか……覚えていないぐらい、にね」
 そんな意味深なことをつぶやいて、会話を終えるのだった。


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